危険物取扱者ってどんな資格?

危険物取扱者

危険物取扱者試験は、毎年40万人以上が受験する人気資格です。特に人気のある乙種第4類の受験者は、全体の60%を占めます。一般的に「取扱者試験を受験する=乙種第4類を受験する」と解釈されることが多いです。

乙4に関する投稿は↓こちらで一覧することができます!

受験しやすい危険物取扱者試験
(画像)危険物取扱者の等級 危険物取扱者は、甲種、乙種、丙種に大別されます。なぜ別れているのでしょう? 一口に”危険物”といっても、世の中には様々な危険物があるからです。それらは種類や性質などから6種類に分類されます。
資格等級とその対応危険物
免状 対応危険物
甲種 すべての危険物
乙種
第1類 酸化性固体
第2類 可燃性固体
第3類 自然発火性物質および禁水性物質
第4類 引火性液体
第5類 自己反応性物質
第6類 酸化性液体
丙種 乙4の特定危険物のみ

乙種第4類危険物取扱者(乙4)は、このうち第4類の”引火性液体”の取扱資格です。乙種取扱者は、あくまで試験で合格した危険物についてのみ取扱資格を得ます。そのため他の種類の危険物は扱えません。例えば乙4所持者が、危険物第1類を取り扱う場合は、別途乙1免許の取得が必要です。最上位の取扱者である甲種取扱者は、第1類から第6類全ての危険物が扱えます。

丙種が”乙4″の下位資格であることに注意しましょう。

甲種には受験資格があります。乙種、丙種は誰でも受験することができます。危険物取扱者試験の受験者の内訳は、甲種5%、乙種85%、丙種10%です。

あなたの知りたい試験詳細
受験申込
「書面申請」または「電子申請」が可能です。電子申請は、消防試験研究センターのトップページから手続きします。
(※画像をクリックすると当該ページにジャンプします)

(画像)消防試験研究センター トップページ
受験資格
乙種、丙種は誰でも受験することが可能です。

甲種には受験資格があります。詳しくはこちらをご覧ください。
(リンク先)消防試験研究センター 甲種受験資格

試験手数料
危険物取扱者試験は、比較的安価に受験することができます。下記の料金は、平成28年春季時点の手数料金です。今後変更される可能性もあるので、受験前の確認を忘れずに。
甲種
5,000円
乙種
3,400円
丙種
2,700円
試験実施日
危険物取扱者試験は、全国一律でなく、都道府県ごとに実施されます。最新の試験日程は、こちらから確認することができます。
(リンク先)消防試験研究センター 試験日程[全国一覧]
試験内容と合格基準
 試験科目 

危険物取扱者試験は、マークシート方式です。3つの試験科目があります。

種類 試験科目 問題数
甲種
危険物に関する法令 15問
物理学および化学 10問
危険物の性質並びに火災予防および消化の方法 20問
乙種
危険物に関する法令 15問
基礎的な物理学および基礎的な化学 10問
危険物の性質並びに火災予防および消化の方法 10問
丙種
危険物に関する法令 10問
燃焼および消化に関する基礎知識 5問
危険物の性質並びに火災予防および消化の方法 10問
 解答方式 

甲種と乙種は、五肢択一式です。

(画像)消防試験研究センター>過去に出題された問題>乙種第4類より[リンク先:PDF]

丙種は四肢択一式です。

(画像)消防試験研究センター>過去に出題された問題>丙種危険物取扱者より[リンク先:PDF]
 試験時間 
種類 試験時間
甲種 2時間30分
乙種 2時間
丙種 1時間15分
 合格基準 

3つの試験科目それぞれで60%以上正解すれば合格です。逆に言えば、1つの試験科目が60%未満ならば不合格となります。合格基準が低いように思えますが、問題数が少ないので油断禁物です。

試験合格のためのヒント
 POINT1 合格率を憂うことなかれ 
資格受験を検討している人にとって、気になるのは試験の合格率です。下記は平成26/27年の試験実施状況ですが、乙種第4類の合格率は30%以下で、非常に難しそうに見えます。

(画像)消防試験研究センター 試験実施状況
ここで乙種第4類の受験者規模に注目しましょう。先述したとおり、危険物取扱者試験全体の60%以上が乙4受験者です。なぜこれほど受験者が多いのでしょうか。

1つめの理由は、そもそもの需要が高いことが挙げられます。乙種第4類危険物「引火性液体」は、例えばガソリンや灯油など、私達に最も身近な危険物だからです。

2つめの理由は、学校や会社などから義務的に受験させられている受験者が多いことが挙げられます。必要を感じ能動的に学習している受験者と、指示されて仕方なく受験している受験者では理解力に大きな差があるのは明白です。

以上の理由から分かる通り、乙4の合格率は試験難易度を測る目安にはなりません。他の合格率30%代の試験より簡単なのは確かです。合格率だけを見て「難しそうだからやめよう」というのは早計です。どうか合格率を憂うことなかれ。

 POINT2 過去問題が存在しない 
危険物取扱者試験は、問題用紙の持ち帰りが禁止なため、過去問というものがそもそも存在しません。消防試験研究センターでは問題例が掲載されているだけで、過去問のアーカイブもまた存在しません。

独学者にとっては恵まれた環境とはいえませんが、販売されている問題集で一通り学習すれば合格することができます。加えて、私が利用したのはYoutubeです。工業高校の先生などが、善意で自身の乙4対策授業を録画して投稿してくれています。過去問は無くとも情報は無数にあるのです。
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当サイトでも乙4合格のための教材を順次作成します。例えば下記は、法令分野でほぼ確実に出題される第4類危険物の品目に関する問題です。第4類危険物?品目って何?という人もとりあえずチャレンジしてみましょう。START QUIZをクリックしてください。

第4類危険物 品目チェック

第4類危険物の品目を確認しましょう。
「正しいもの」「誤っているもの」と質問が異なるので注意してください。

何度か挑戦すれば、問題の特徴が理解できるはずです。品目と指定数量は試験全体に掛かる重要事項なので暗記を怠らずに。

まだ学習を始められていない方には、それでも難しいかも知れません。そんな方のために重要項目を一覧できるまとめ表を複数制作しています。下記の記事には一覧表のダウンロードボタンを設置しているので、印刷するなどして危険物取扱者試験学習に活用してください。

危険分類別一覧表

『危険分類別 性質まとめ一覧表』で危険物の基礎を学ぶ!

以前作成した『第4類危険物 具体例および指定数量一覧表』が好評だったため、危険物取扱者試験の学習に役立つ表を新たに作成しました。今回は全ての危険物取扱者試験で使える『危険分類別 性質まとめ一覧表』です。第1類から第6類危 […]

第4類危険物 指定数量一覧表(PNG)

乙4危険物の『具体例および指定数量一覧表』

危険物取扱者試験に合格するためには、指定数量・保安距離・保有空地など、多くの数字を覚える必要があります。今回作成した表は、第4類危険物(引火性液体)の品目と具体例、指定数量を一覧できるものです。 実は、危険物の名前を覚え […]

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